技術基準:J60335-1(家庭用機器) 電子的遮断装置の異常試験
家庭用機器 
(IEC-J60335-1)

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情報機器
(IEC-J60950-1)

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AV機器
(IEC-J60065)

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はじめに

  ここでは、電子的遮断装置の異常試験として、
    1.適用する機器と試験
    2.各個別試験の試験条件など
       ・
  について説明します。

  
共通試験条件、共通範囲基準は、異常試験概要に記載しています。

適用する機器と試験

  【適用規則】H27版:19.11.4項   3版H14:規定なし

1.電子的遮断によりOFF位置を得る装置又は機器を待機モードにする装置をもつ機器は
   (1)19.11.4.1~19.11.4.7 の試験を実施する。
   (2)定格電圧を給電し、OFF位置又は待機モードに設定した状態で行う。

2.保護電子回路を組み込んでいる機器
   (1)19.11.4.1~19.11.4.7 の試験を実施する。
   (2)19.2項(異常温度上昇試験:放熱制限試験)19.6項(異常温度上昇試験:ステップストレス試験)
      及び短絡開放試験を除いた異常試験中に保護電子回路が動作した後で実施する。
      但し、19.7項(モーター拘束試験)試験中に30秒又は5分間の動作を適用した機器は実施しない。
   (3)サージ保護装置が動作したことを使用者が確認できない場合、一つのサージ保護装置を遮断して実施する。

3. 機器が複数の動作モードをもつ場合、必要に応じて、各動作モードで実施する。

4. JIS C9730の規格群に適合する電子制御装置を内蔵する機器も試験を免除しない。





個別試験

A.静電気放電試験
  
【適用規則】H27版:19.11.4.1項   3版H14:規則無し

1.試験条件
  (1)JIS C61000-4-2に従い、静電気放電の試験を行う。
  (2)試験レベル4を適用する。
  (3)選択した位置に、正極性放電・負極性放電を各10回印加する




B.放射電磁界試験
  【適用規則】H27版:19.11.4.2項   3版H14:規則無し

1.試験条件
  (1)JIS C61000-4-3に従い、放射電磁界の試験を行う。
  (2)試験レベル3を適用する。
  (3)試験周波数範囲は、80 MHz~1000MHz 及び1.4GHz~2.0GHz とする。
  (4)各周波数に対する試験時間は、保護電子回路の考え得る誤作動を観察するのに十分な時間を確保すること





C.バースト試験
  
【適用規則】H27版:19.11.4.3項   3版H14:規則無し

1.試験条件及び試験方法
  (1)JIS C61000-4-4に従い、ファストトランジェント/バースト試験を行う。
  (2)試験レベルは、次のとおりとする。
      ・信号・制御線:5 kHzの繰返し率による試験レベル3を適用する。
      ・電源線   :5 kHzの繰返し率による試験レベル4を適用する。
  (3)バーストは、正極・負極で各2分間印加する。





D.電源サージ試験
  【適用規則】H27版:19.11.4.4項   3版H14:規則無し

1.試験条件及び試験方法
  (1)電源端子は、JIS C61000-4-5に従い、電源サージ試験を行う。
  (2)試験レベルは、次のとおりとする。
      ・ライン-ライン間結合モード :試験レベル3を適用し、2Ωの信号源インピーダンスをもつ発生器を用いる。
      ・ライン-グランド間結合モード:試験レベル4を適用し、12Ωの信号源インピーダンスをもつ発生器を用いる。
  (3)選択した位置に、正インパルス・負インパルスを各5回加える。
  (4)クラス0Ⅰ機器又はクラスⅠ機器の接地した電熱素子は、遮断する。
  (5)スパークギャップ内蔵サージ保護装置をもつ機器は、試験はフラッシオーバ電圧の95%のレベルで繰り返す




E.伝導妨害試験
  
【適用規則】H27版:19.11.4.5項   3版H14:規則無し

1.試験条件及び試験方法
  (1)JIS C61000-4-6に従い、伝導妨害の試験を行う。
  (2)試験レベル3を適用する。
  (3)0.15MHz~80MHz の全ての周波数帯域を対象とする。
  (4)各周波数に対する試験時間は、保護電子回路の考え得る誤作動を観察するのに十分な時間を確保すること




F.電圧降下試験
  
【適用規則】H27版:19.11.4.6項   3版H14:規則無し

1.試験条件及び試験方法
  (1)定格電流が16A以下の機器
     ・JIS C61000-4-11に従い、クラス3電圧ディップ及び短時間停電の試験を行う。
     ・JIS C61000-4-11の表1・表2に規定する値を、電源電圧のゼロクロス点で適用する。
  (2)定格電流が16Aを超える機器
     ・JIS C 61000-4-34に従い、クラス3電圧ディップ及び短時間停電の試験を行う。
     ・JIS C 61000-4-34の表1・表2に規定する値を、電源電圧のゼロクロス点で適用する。



G.その他のイミュニティ試験
  【適用規則】H27版:19.11.4.7項   3版H14:規則無し

1.試験条件及び試験方法
  (1)IEC 61000-4-13の表11に従って電源線信号の試験を行う。
  (2)IEC 61000-4-13の表10に従った周波数ステップを用いて試験レベル2を適用する。




H.瞬低試験
  【適用規則】H27版:19.11.4.8項   3版H14:規則無し

1.試験方法
  (1)定格電圧で、通常動作で運転する。
  (2)約60秒後、次のいずれかが発生するレベルまで電源電圧を減少させ、その値を記録する。
      ・使用者の入力に応答することを止めるか
      ・プログラマブル部品で制御する部分が動作を停止するか
  (3)定格電圧を給電し、通常動作で運転する。
  (4)記録した電圧よりも約10%低い値まで減少させ、約60秒間保持する
  (5)定格電圧まで増大させる。
     *電源電圧の減少率及び増大率は約10V/sとする。

2.判定基準
   次のいずれかであること
    ・動作サイクルの電圧減少が発生した時点から(発生前と同様に)通常どおりに動作を続ける
    ・再始動するために、手動操作が必要であること


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