J60950：異常試験：固有機器・部品に関する要求事項

１．変圧器
　　　　【適用規格】JIS C6950-1:2016　5.3.3項

　　（１）次のいずれかで、変圧器を過負荷より保護していること。
　　　　　　・過電流保護
　　　　　　・内部組込式温度過昇防⽌器
　　　　　　・限流変圧器の使⽤

２．電気機械的コンポーネント
　　　　【適用規格】JIS C6950-1:2016　5.3.5項

　　（１）モータ以外の電気機械的コンポーネントは、次の条件で「過負荷に対する保護」に適合すること。
　　　　　　　・機械的可動部は、通常に通電した状態で最も不利となる位置に固定する。
　　　　　　　・通常間⽋的に通電されるコンポーネントは、コンポーネントが連続通電状態になるように、
　　　　　　　　駆動回路の中の故障を模擬する

　　（２）試験時間は、次による。
　　　　　　・動作中に故障していることが操作者にはっきり分からない機器⼜はコンポーネントは、次のいずれか短い⽅の時間
　　　　　　　　　・定常状態に達するまでの時間
　　　　　　　　　・模擬した故障状態の結果、回路の遮断が⽣じるまでの時間

　　　　　　・その他の機器及びコンポーネントは、次のいずれか短い⽅の時間
　　　　　　　　　・5分間
　　　　　　　　　・コンポーネントの故障（例：焼損）・模擬故障状態の結果、回路の遮断が⽣じるまでの時間

　　（３）判定基準
　　　　　　「異常状態及び故障状態での適否の基準」に適合すること。

３．音響増幅器を内蔵する機器
　　　　【適用規格】JIS C6950-1:2016　5.3.6項

　　（１）試験条件
　　　　　　⾳響増幅器を内蔵する機器はJIS C6065の4.3.5及び4.3.6に従って試験を⾏う

　　（２）判定基準
　　　　　　「異常状態及び故障状態での適否の基準」に適合すること。

４．無人使用を意図する機器
　　　　【適用規格】JIS C6950-1:2016　5.3.8項

　　（１）対象機器
　　　　　　無⼈使⽤機器で、次の機器を対象とする。
　　　　　　　・サーモスタット、温度制限器、温度過昇防⽌器を備える機器
　　　　　　　・接点に並列に接続するコンデンサを、ヒューズ等で保護していない機器

　　（２）試験条件
　　　　　　・サーモスタット、温度制限器、温度過昇防⽌器は、K.6に適合すること。
　　　　　　・「平常温度上昇測定」の規定条件で動作させ、温度制限するあらゆる調節器を短絡する。
　　　　　　・複数のサーモスタット、温度制限器、温度過昇防⽌器を持つ機器は、各々を⼀度に⼀つずつ短絡する。
　　　　　　・電流の遮断が起こらない場合、定常状態に達すると同時にスイッチを切り、ほぼ室温まで放置して冷却させる。
　　　　　　・連続動作を意図しない機器は、定格動作時間及び定格休⽌時間の表⽰に関係なく、温度が安定するまで
　　　　　　　試験を繰り返す。サーモスタット、温度制限器及び温度過昇防⽌器は短絡しない。
　　　　　　・⼿動復帰形温度過昇防⽌器が作動したとき、温度が安定する前に電流が遮断されたときは、
　　　　　　　加熱期間は終わったものとみなす。
　　　　　　　但し、電流の遮断が故意に弱くした部分の切断による場合、この試験を第2のサンプルについて繰り返す。

　　（３）判定基準
　　　　　　両⽅のサンプルは、「異常状態及び故障状態での適否の基準」に適合すること。