J60950：構造：試験指

Ａ．標準試験指（テストフィンガー）
　　　　【適用規格】JIS C6950-1：2016　2.1.1.1項、2.1.1.5項

１．試験条件
　（１）テストフィンガー（標準試験指：検査プローブB）を使用する。

　（２）試験箇所
　　　　　・エンクロージャ開⼝
　　　　　・操作者アクセスエリアで危険エネルギーレベルが存在する⼆つ以上の裸の部分間（一つは接地されていてもよい）

　（３）機器の状態
　　　　　・ヒューズホルダを含む操作者が着脱できる部分は取り外す
　　　　　・操作者がアクセスする扉・カバーは開ける。
　　　　　・ランプは、所定の位置に取り付けたままでもよい。
　　　　　・操作者が取り外せるコネクタが、次のいずれにも適合しない場合、コネクタを取り外した状態で再試験する。
　　　　　　　　JIS C8303、JIS C8285、IEC 60309規格群、JIS C8283規格群、IEC 60320規格群、別表第四適合コネクタ

２．試験方法
　（１）試験箇所に、テストフィンガーを当てる。
　（２）テストフィンガーをまっすぐにし、特別な⼒を加えることなく、危険エネルギーレベルが存在する裸の部分間にあてる

３．判定基準
　（１）アクセス保護が必要な箇所にテストフィンガーが接触しないこと。
　（２）危険エネルギーレベルが存在する⼆つ以上の裸の部分を橋絡できないこと

B．テストピン
　　　　【適用規格】JIS C6950-1：2016　2.1.1.1項

１．試験条件
　（１）テストピンを使用する。
　（２）試験箇所：電気的エンクロージャの開⼝部
　（３）機器の状態
　　　　　・操作者が着脱できる部分（ヒューズホルダ・ランプを含む）は、所定の位置に取り付けておく
　　　　　・操作者がアクセスする扉・カバーは閉じておく。

２．試験方法
　　　試験箇所にテストピンを当てる

３．判定基準
　　　危険電圧が加わる裸の導電部にテストピンが接触しないこと。

B．試験指の総合試験
　　　　【適用規格】JIS C6950-1：2016　2.1.1.1項

１．試験条件
　（１）テストフィンガー、テストピン及びテストプローブを使用する
　（２）試験箇所：あるゆる箇所
　（３）機器の状態
　　　　　・質量40kgを超える床置形機器は、傾けずに試験を⾏う。
　　　　　・組込形機器、ラック取付形機器⼜は⼤きな機器に取り付ける機器は、設置指⽰書記載の取付⽅法に従った範囲内で
　　　　　　試験を行う
　（４）ベルトの張り具合を変えるための構成部品は、調整可能な範囲内の最も不利な位置にし、テストフィンガーによる試験を
　　　　⾏うが、必要な場合はベルトを取り外して試験を⾏う

２．試験方法
　（１）テストフィンガー、テストピン及びテストプローブを試験箇所に特別な⼒を加えずに当てる。
　（２）テストフィンガーが⼊らない開⼝部は、次の試験を行う
　　　　　・真直ぐな関節がないテストフィンガーに30Nの⼒を加えて試験を⾏う。
　　　　　・関節がないテストフィンガーが⼊った場合は、30N以下の必要な⼒を加えて試験を行う。

３．判定基準
　（１）交流1000V⼜は直流1500V以下の電圧部分
　　　　　試験指と対象部位間が接触しないこと

　（２）より⾼い電圧
　　　　　最も不利な位置に当てたテストフィンガー、テストピンと危険電圧印加部分間に空隙（図2D）があること
　　　　　　・「空間距離」に規定する基礎絶縁に対する最⼩空間距離以上であること
　　　　　　・関連する耐電圧試験に耐えること