J60065：ダイレクトプラグイン機器の強度試験

　　ここでは、次の試験概要について説明します
　　　　　１．保持力試験
　　　　　２．強度試験
　　　　　３．その他構造

Ａ．保持力試験
　　　　　【適用規格】JIS C6065:2019　15.4.1項
１．試験条件
　（１）図11：試験装置を使用する。
　　　　・平衡アームは、コンセント取付⾯から8mm奥まった所にあるコンセント接触管（刃受け）の中⼼線を通る⽔平軸を
　　　　　⽀点として回るようになっている。
　　　　・デバイスを取付けないとき、平衡アームは、コンセント取付⾯が垂直になるようにつり合っている。

２．試験方法（JIS C 8282-1規定の試験法と同等）
　（１）使⽤状態で図11：試験装置のコンセントにデバイスを取り付ける
　（２）平衡アームのおもり位置を変えて、取付⾯が垂直を保つようにコンセントに加わるトルクを求める。

３．判定基準
　　トルクは、0.25Nmを超えないこと

Ｂ．強度試験
　　　　【適用規格】JIS C6065:2019　15.4.3項
１．落下試験
　（１）試験条件
　　　　・試験回数は３回とする
　　　　・⽔平⾯は、厚さ19〜20mmの⼆層の合板上に厚さ13mm以上の堅⽊を置いたもので構成し、全体をコンクリート
　　　　　⼜は同等の弾⼒性がない床に置く。
　（２）試験方法
　　　　・最も不利な位置になるようにし、1mの⾼さから⽔平⾯に自由落下させる。
　（３）判定基準
　　　　・この規格の要求事項に適合すること。ただし、動作可能である必要はない。
　　　　・感電の危険に対する影響がない場合、⼩さな破⽚が剝げ落ちてもよい。
　　　　・ピン（刃）のゆがみ、装飾部の損傷、空間・沿⾯距離が箇条13規定値未満にならないような⼩さなへこみは、無視する

２．ピン（刃）の試験

**表　ピン（⼜は刃）に加える引張⼒**
同等の主電源プラグタイプの定格	極数	引張力　（Ｎ）
130/250V　 10A以下	２	４０
130/250V　 10A以下	３	５０
130/250V 　10Aを超え16A以下	２	５０
130/250V 　10Aを超え16A以下	３	５４
440V　　　　10Aを超え16A以下	３	５４
440V　　　　10Aを超え16A以下	4以上	７０

　（１）ピン（刃）に最初にある⽅向に1分間、
　　　　その後反対⽅向に1分間、0.4Nmのトルクを
　　　　かけたとき、ピンは回転しないこと
　（２）ピン（刃）の縦軸⽅向に1ピンずつ順に1分間、
　　　　表「ピン（又は刃）に加える引張⼒」を加える。
　　　　ただし、急激に加えない。
　　　　機器を70±2℃の温度の恒温槽に1時間放置した後、
　　　　恒温槽の中で引張⼒を加える。
　　　　試験後、機器を室温まで冷やす。
　　　　機器の中で、ピン（⼜は刃）は1mmを超える変位が
　　　　起きていてはならない。

Ｃ．その他構造
　　　【適用規格】JIS C6065:2019　15.4.2項
１．主電源プラグ部は、主電源プラグの⼨法（JIS C 8303規定など）に対する規格に適合すること。

２．デバイスの全体の形は、標準主電源プラグと間違えないものであること。