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絶縁距離

はじめに

IEC-J60950-1(H26):JIS C6950-1:2012で規定されている絶縁距離を確認する時の予備知識を説明します。

一般事項

1.絶縁要求事項は、基本的に30kHz以下の周波数に適用します。

  (1)但し、追加データが入手できるまで、30kHzを超える周波数で動作する絶縁に対しても適用する

     ことができます。

2.汚損度

  3つに分類します。

表4-61 汚損度の分類

汚損度 定義

(1)汚損が無い、又は乾燥した非導電性の汚損だけに適用します。汚損による影響は

   ありません。

(2)通常、塵埃及び湿気が入らないようにコンポーネント及び部分組立品を包み込む

   又は密封することによって適切に囲うことで達成されています。

(1)非導電性の汚損で、時折の結露によって一時的に導電性になり得る場合にだけ

   適用します。

(2)一般に、この規格の適用範囲内の機器は汚損度2に当てはまります。

(1)機器内部で局所的に導電性の汚損にさらされる場合、又は予期される結露により

   導電性となる恐れの有る乾燥した非導電性の汚損にさらされる場合に適用します

3.機能絶縁に対する緩和値

  (1)基本的には、機能絶縁に対する空間距離及び沿面距離のいずれも最小値の要求はありません。

  (2)但し、機能絶縁空間距離及び沿面距離が規定の値よりも小さい場合は、異常時の機能絶縁の

     要求事項を適用します。

4.接続されていない導電部の介在 

  コネクタの未使用接点等接続されていない導電部が介在する場合は、介在部で分割を行い、分割した

  各距離の合計値が規定する最小値を満足する必要が有ります。

  (付属書F:図F1及びF13を参照してください)。

5.規定値が一様でない絶縁 

  巻線の長さに沿って変化する動作電圧を持つ変圧器の絶縁は、空間距離沿面距離及び絶縁物を通して

  の距離は動作電圧に伴って変えることができます。

     (例)直列に接続した複数のボビンからなる30kVの巻線で一端を接地したもの

6.特殊分離要求事項 

  基礎絶縁を用いる場合を除いて、TNV回路からの分離に適合するための分離又はネットワークへの接続

  に適合するための分離には、絶縁に関する要求事項及び附属書Gの要求事項は適用しません。

7.起動パルス発生回路の絶縁 

  (1)放電ランプを点火するための起動パルスを発生する回路は、回路が制限電流回路の場合、

     機能絶縁の要求事項をその回路と他の導電部との間に適用します。

 

  (2)回路が制限電流回路でない場合は、基礎絶縁付加絶縁及び強化絶縁の要求事項を沿面距離及び

     絶縁物を通しての距離に適用します。

 

  *IEC-J60950-1(H26):JIS C6950-1:2012 2.10.1項

動作電圧の決定方法

1.次の全ての条件及び要求事項を満足する必要があります。

  (1)接地していないアクセス可能導電部は接地されているものとみなします。

 

  (2)変圧器巻線又はその他の部分がフローティング(対地電位をもつ回路に接続されていない)の

     場合は、最大動作電圧が得られる点で接地されているものとみなします。

 

  (3)上記、規定値が一様でない絶縁を除き、二つの変圧器巻線間の絶縁は、巻線に接続される外部

     電圧を考慮して二つの巻線内で任意の2点間の最大電圧を使用します。

 

  (4)上記、規定値が一様でない絶縁を除き、変圧器の巻線と他の部分との間の絶縁は、巻線上の任意

     の点と他の部分との間の最大動作電圧を使用します。

 

  (5)二重絶縁の場合は、付加絶縁が短絡したと仮定して基礎絶縁両端の動作電圧を決定します。同様

     に、基礎絶縁を短絡したと仮定して付加絶縁両端の動作電圧を決定します。

     変圧器巻線相互間の二重絶縁は、この短絡は一方の絶縁に最大動作電圧を生じる点で発生する

     ものとみなします。

 

  (6)動作電圧を測定し決定する場合、供試機器への入力電力は、定格電圧又は最大の測定値が得られ

     るような定格電圧範囲内の電圧を供給します。許容差は考慮する必要は有りません。

 

  (7)一次回路の任意の部分~大地間、及び一次回路の任意の部分~二次回路間の動作電圧は、次の

     電圧のいずれか高い値とみなします。

     a)定格電圧又は定格電圧範囲の上限電圧

     b)測定した電圧

 

  (8)ネットワーク線に接続するTNV回路動作電圧は、通常動作時の電圧を考慮します。通常動作時

     の電圧が不明な場合は、次の値とみなします。

     a)TNV-1回路の場合は直流60V

     b)TNV-2及びTNV-3回路の場合は直流 120V

     電話の呼出シグナルは、考慮する必要は有りません。

 

  (9)放電ランプを点灯させるために起動パルスを用いる場合、ピーク動作電圧は、ランプ接続状態で

     ランプ点灯前のパルスのピーク値とします。

     最小沿面距離を決めるための実効値動作電圧はランプ点灯後の測定電圧とします。

2.実効値動作電圧 

  (1)最小沿面距離は、実効値動作電圧により、以下によって決定します。

     a)全ての波形に対し、測定した実効値を使用します。

     b)短時間状態(例:TNV回路の旋律呼出シグナル)は考慮する必要は有りません。

     c)繰返し性の無い過渡電圧(例:大気じょう乱)は考慮する必要は有りません。

 

  (2)交流実効値電圧A及び直流オフセット電圧Bを持つ波形の合成実効値Vrmsは、次式で求めます。

 

          

3.ピーク動作電圧 

  (1)最小空間距離及び耐電圧試験電圧は、ピーク動作電圧により、以下によって決定します。

     a)全ての波形に対し、測定したピーク値を使用します。この場合、直流電圧のあらゆる

       リップル(10%以下)のピーク値を含めます。

     b)繰返し性の無い過渡電圧(例:大気じょう乱)は考慮する必要は有りません。

     c)一次回路二次回路間のピーク動作電圧の決定は、あらゆるELV回路SELV回路又は

       TNV回路(電話の呼出シグナルを含む)の電圧は、全てゼロとみなします。

 

  *IEC-J60950-1(H26):JIS C6950-1:2012 2.10.2項 

過渡電圧の考え方

1.主電源過渡電圧

  (1)交流主電源から給電される機器

     a)交流主電源に接続する機器の空間距離は、過電圧カテゴリIIとして設計する必要が有ります

     b)設置時に、その設計過電圧カテゴリを超える過渡過電圧にさらされる恐れが有る機器は、

       機器の外部に追加の保護が必要で、設置指示書にはそのような外部保護の必要性を記載する

       必要が有ります。

     c)適用する主電源過渡電圧の値は、次表2Jを用いて過電圧カテゴリ及び交流主電源電圧から

       決定します。

 

表2J 交流主電源過渡電圧

交流主電源電圧 *2
(次の値以下)
(実効値電圧)
主電源過渡電圧(V:ピーク)*3
過電圧カテゴリ
50 330 500
100 500 800
150 *4 800 1500
300 *5 1500 2500
600 *6 2500 4000

 

          *1:公称交流主電源電圧100Vに対する主電源過渡電圧の値は、交流主電源電圧

             150Vの行を適用して決定する。 

          *2:三相3線式に接続する機器で中性線が無い場合の交流主電源電圧は相導体間

             電圧となります。その他の場合で中性線が有る場合は、相導体~中性線間電圧

             となります。

          *3:主電源過渡電圧は常に表内の値の一つであり、補間することはできません。

          *4:120/208V及び120/240Vを含みます。

          *5:230/400V及び277/480Vを含みます。

          *6:400/690Vを含みます。

2.直流主電源及び電池駆動

  (1)直流主電源が保護接地に接続され、完全に単独の建造物内にある場合は、主電源過渡電圧は

     ピーク71Vとみなします。この接続が機器内部にある場合は、「保護接地の要求事項」に適合

     する必要が有ります。

 

  (2)直流主電源が保護接地に接続されていない場合で、建造物内にある場合は、主電源過渡電圧は

     その直流主電源を作るために使用する交流主電源の主電源過渡電圧と等しいとみなします。

 

  (3)外部主電源から充電する手段を持たない専用電池から給電する機器の主電源過渡電圧は、

     ピーク 71Vとみなします。

 

   *IEC-J60950-1(H26):JIS C6950-1:2012 2.10.3.2項

3.交流主電源からの過渡電圧 

  (1)交流主電源の過渡電圧に起因する二次回路の最大過渡電圧は、以下のいずれかの値とします。

     a)下記6項「過渡電圧の測定」に従って測定した値

     b)次にリストした値で、表2Jに基づく一次回路の主電源過渡電圧よりも一段低い値

        ピーク 330V、500V、800V、1500V、2500V及び 4000V

 

  (2)次のいずれかの場合に適用できます。

     a)交流主電源から電源供給を受け、規定通りの主保護接地端子に接続した二次回路

     b)交流主電源から電源供給を受け、規定通りの主保護接地端子に接続した金属遮蔽物により

       一次回路から分離した二次回路

 

  *IEC-J60950-1(H26):JIS C6950-1:2012 2.10.3.6項

4.直流主電源からの過渡電圧 

  (1)直流主電源の過渡電圧に起因する二次回路の最大過渡電圧は、次のいずれかとします。

     a)二次回路直流主電源に直接接続されている場合は主電源過渡電圧

     b)その他の場合は、2項「直流主電源及び電池駆動」(1)及び(2)を除き

       下記6項「過渡電圧の測定」にに従って測定した値

 

  *IEC-J60950-1(H26):JIS C6950-1:2012 2.10.3.7項

5.ネットワーク線及びケーブル分配システムからの過渡電圧 

  (1)二次回路の最小空間距離を求める場合で、対象とするネットワーク線過渡電圧が既知の場合、

     その既知の値を適用することができます。

 

  (2)ネットワーク線過渡電圧が不明の場合は、次の値を適用すること。

 

表4-62 ネットワーク線過渡電圧

ネットワーク線接続回路 適用過渡電圧
TNV-1回路
TNV-3回路
ピーク1500V
SELV回路
TNV-2回路
ピーク800V

 

  (3)侵入してくる過渡電圧が機器内部で減衰する場合、下記6項「過渡電圧の測定」に従って

     測定した値を適用してもよい。

 

  (4)呼出シグナルの過渡電圧の影響は考慮する必要はありません。

 

  (5)ケーブル分配システムからの過渡電圧の影響は考慮する必要は有りません。

 

  *IEC-J60950-1(H26):JIS C6950-1:2012 2.10.3.8項

6.過渡電圧の測定 

  (1)任意の回路で空間距離間の過渡電圧が、機器内のフィルタ効果により通常より低くなるかどうか

     を決定する場合に限り、試験を実施し測定します。

     a)機器は別電源ユニットが有る場合はそれに接続します。

     b)主電源及びネットワーク線には接続しません。

     c)一次回路のサージ抑制器は全て取外します。

     d)電圧測定装置は、対象とする空間距離の間に接続します。

 

  (2)主電源の過渡電圧に起因する空間距離間に発生する過渡電圧の測定

     a)試験条件

       ・表N.1参照2のインパルス発生試験器を使用します

       ・1.2/50μsのインパルスを発生させます。

       ・Ucは、表2Jの主電源過渡電圧と等しい値とします。

       ・極性を交互に変えて3∼6回のインパルスを、1秒間以上の間隔で印加します。

     b)試験個所 (交流主電源の場合)

       ・相導体間

       ・互いに接続した全ての相導体~中性線間

       ・互いに接続した全ての相導体~保護接地間

       ・中性線と保護接地との間

     c)試験個所 (直流主電源の場合)

       ・正と負との電源接続箇所の間

       ・互いに接続した全ての電源接続箇所~保護接地間

 

  (3)ネットワーク線の過渡電圧に起因する空間距離間に発生する過渡電圧の測定

     a)試験条件

       ・表N.1参照 1の インパルス発生試験器を使用します。

       ・10/700μs のインパルスを発生させます。

       ・Ucは、上記5項「ネットワーク線及びケーブル分配システムからの過渡電圧」で求めた

        ネットワーク線の過渡電圧と等しい値とします。

       ・極性を交互に変えて 3∼6 回のインパルスを、1秒間以上の間隔で印加します。

     b)試験個所

       一つのインタフェースタイプの次のネットワーク線の接続箇所のそれぞれの間に印加します

       ・インタフェースの各々の対となる端子間(例えばAとB又はチップとリングとの間)

       ・一つのインタフェースタイプの全ての端子をひとまとめにしたものと大地との間

 

  *IEC-J60950-1(H26):JIS C6950-1:2012 2.10.3.9項

空間距離の求め方

1.起動パルスを持つ回路の空間距離

  (1)放電ランプ点火用起動パルスを発生する回路で、制限電流回路で無い場合の空間距離は、以下の

     いずれかの方法で求めます。。

     a)附属書Gに従って求める。

     b)次の手順のいずれかを用いて耐電圧試験を実施する。試験中、ランプ端子は互いに短絡する

       ・ピーク動作電圧の150%に等しい直流試験電圧又は交流のピークを使用した耐電圧試験を

        実施する。

       ・外部のパルス発生器からピーク動作電圧の150%に等しいパルスを30回印加する。

        パルス幅は、内部で発生する起動パルスの幅以上でなければならない。

 

  *IEC-J60950-1(H26):JIS C6950-1(2012) 2.10.3.5項

沿面距離

1.材料グループ及び比較トラッキング指数 

  (1)材料グループは、比較トラッキング指数(CTI)により次のように分類します。

     50滴の溶液Aを使用したJIS C2134に従った材料の試験データの評価で確認します。

表4-63 材料グループとトラッキング指数

材料グループ 比較トラッキング指数(CTI)
600以上
400以上600未満
Ⅲa 175以上400未満
Ⅲb 100以上175未満

 

  (2)材料グループが不明の場合は、材料グループ IIIbとみなします。

 

  (3)175以上のCTIが必要な場合で、データが無い時は、JIS C2134に規定する保証トラッキング

     指数(PTI)の試験で確定します。各材料グループのCTI規定値の低い方の値と比較し、

     その値以上であれば、そのグループに該当するものとみなします。

 

  *IEC-J60950-1(H26):JIS C6950-1(2012) 2.10.4.2項

 

 

 

 

 

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